運動不足では、消費エネルギーが低下してエネルギーが体のなかにたまりやすくなりますが、それよりもエネルギーを体のなかにためやすいという代謝状態をつくるほうが重要です。
すなわち、運動不足は、血糖値を下げるはたらきをもつインスリンというホルモンのはたらきを低下させて、血糖を正常に保つのに必要なインスリン量を増やしてしまいます。この時のインスリンは、血糖値を下げる力は弱まっているのに、脂肪をつくる作用は弱まっていないために、体のなかで余分なエネルギーを脂肪に変えることを促進することになります。
さらに運動不足は、安静にしていても体温を維持し生命活動を保つために使われる基礎代謝で使われるエネルギーを少なくしてしまいます。また、脂肪合成酵素のはたらきも高まるので、脂肪が体のなかでつくられやすくなります。