「標準体重」とは、その身長における最も生理的な状態にある場合の体重を意味します。また、その体格における死亡率が最も低い体重という意味で「理想体重」という表現が用いられることもあります。
従来、日本では「(身長|100)×0・9kg」で求めるブローカ・桂変法による標準体重の計算が用いられていましたが、これは簡便ではあるものの誤差が大きいなどの欠点がありました。
そこで日本肥満学会は、「体重(kg)÷身長(m)の二乗」で計算されるボディマス指数(BMI)が22の時に病気の合併率が最も少ないという統計成績に基づき、「身長(m)の2乗×22」によって求められる体重を、標準体重とするよう勧告しました。このように計算された標準体重は、厚生労働省(旧厚生省)の「日本人の肥満とやせの判定表」の数字ともよく合っています。
標準体重に基づいて、肥満度は「(体重|標準体重)÷標準体重×100%」で計算されます。この式によれば、標準体重よりも少ない体重の人は肥満度がマイナスで表されます。
肥満の判定基準は、従来、肥満度20%以上、BMI換算で26・4以上ということでしたが、日本肥満学会は肥満の判定基準をBMI25以上とすることを提唱しました。